TOP

肩関節

股関節

膝関節

足部

脊柱

頸椎

運動療法

評価

脊柱

頸椎、胸椎、腰椎、仙骨、尾骨によって構成される。高齢者において、胸椎の後弯が多く見られる。これに伴い、立位での重心後方化が起きる。この変化に対して、腰椎や下肢、上方では頸椎、肩甲帯、上肢にいたるまで変化が起きる。

腰痛

腰痛にも様々な因子があり、それによって対応は変化する。

例えば、椎間板の後方突出ではヘルニアに、椎間関節への負担や椎間孔の狭窄、靱帯の肥大など様々である。

股関節との関係

股関節とは密接な関係であり、股関節の屈曲には腰椎の屈曲がおき、股関節の伸展には腰椎の伸展が起きる。相補関係であり、股関節の可動性が低い場合、腰椎での代償が起きる。具体的に股関節の伸展可動域制限がある場合、腰椎が伸展を代償する。このような関係性から、腰痛が出現することは少なくない。

右股関節の内旋制限があるとしよう。この場合、右方向への振り向き動作ではどの様な影響があるだろう?頸椎や胸椎を中心に右回旋が起きる。腰椎も回旋可動域は少ないものの、回旋する。しかし、股関節において内旋制限がある場合、骨盤とともに大腿骨も外旋する。それに伴い下腿や足部も外旋、回外へと力は伝わるが、足底は固定されているため、連鎖は膝関節でぶつかり、膝の変形を強めていく。

前屈動作の場合、股関節屈曲と脊柱の屈曲がおこなわれる。しかし、股関節屈曲可動域制限がある場合、腰椎の屈曲が強く、ヘルニアなどの原因となる。逆に脊柱の屈曲可動域制限がある場合、股関節屈曲を強くする。逆にこれが変形性股関節症へとつながることもある。

中枢(体幹)の固定性と運動性

体幹には固定制と運動性という相反した機能が求められる。四肢を自由に動かすには体幹の固定性が必要となり、より高いパフォーマンスを必要とする時には体幹も四肢とともに動くことが求められる。股関節との関係の項でも書いたように、股関節に可動域制限がある場合、脊柱は大きく動く。これは、体幹の固定性がないともとれる。いくら股関節周囲筋をマッサージしても、体幹の固定性がない中では、すぐにまた股関節周囲筋は緊張を高めてしまうであろう。体幹の固定性と股関節の運動性はセットである。逆に、脊柱の可動域制限があり、股関節の動きが大きい場合はどうだろうか?脊柱の動きを股関節が代償してしまうので、この場合は、股関節の固定性と脊柱の運動性を求める。すべての場合で、可動域制限の原因を探る必要がある。

股関節の屈曲筋が緊張している場合、股関節伸展は制限される。上記のような相補関係から、脊柱の伸展という代償動作が出現することが考えられる。だから股関節の屈曲筋をマッサージ、ストレッチなどすることが良い方向へ向かうのか?もうひとつ掘り下げて、なぜ股関節の屈曲筋が緊張しているのかを考える必要があるだろう。股関節屈曲で体幹を前方に置くことで、立位バランスをとっているのかも知れない。ではなぜ重心を前方化することが必要なのか?後方重心だからだろう。脊柱の後弯があるからだろう。なぜ後弯が大きいのか?坐位の問題?筋力低下?など。坐位姿勢の改善が、股関節屈曲筋の緊張を緩和する方法かもしれないし、背筋の筋力増強がそれかもしれない。しかし、背筋つけても股関節の代償の脊柱伸展が大きくなるだけかも?などの思考をへて、最終的に股関節屈曲筋へのマッサージやストレッチなどに行き着くならばいいだろう。しかし、固いから緩めるだけではその場しのぎにしかならない。

inserted by FC2 system